年をとっての少食・粗食は正しくない
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このおばあちゃん、守田 満(みつ)さんは、生卵と、焼いた豚肉を朝食に欠かさず、週に2回はうなぎを食べます。
いわゆる「粗食」とは程遠い献立ですよね。
季刊誌「kotoba」No.15 2014年春号に、わが国で初めての「老化を遅らせるための食生活指針」を発表した、人間総合科学大学・熊谷修教授の記事がありました。
このコンテンツでは、このキモの部分をまとめてお知らせします。
「kotoba」の記事で、熊谷教授は次のように語っています。
大正時代、日本人の平均寿命は40代でした。
そのころの食事は動物性タンパク質油脂類をとることはめったにない”粗食”でした。
食生活が劇的に変わったのは昭和40年ごろで、肉類、卵、牛乳、油脂類の摂取量が大きく増加し始めます。
その変化をきっかけに、脳卒中が激減して、シニア世代の寿命が延び、平均寿命も大きく延びたのです。
一時期ほどではないにしても、「長寿のためには粗食が良い」とする風潮は根強くあります。
この件について、熊谷教授はこのように分析しています。
「粗食信奉」があるのは、一部の超長寿の人たちについての情報報道に原因がありそうです。
例えば、仏門を極めた高齢の高僧が少量の食事を1日2回だけとる様子をテレビで見れば、あたかも、少食の粗食が長寿の要因のように思える。
けれど、因果関係は逆で、稀有にも超長寿を達成した高僧は老化が進んだ結果、少ししか食べられなくなった。
粗食・少食は長寿の結果というわけです。
つまり、少食・粗食だから長寿なわけではなく、長寿がゆえに少ししか食べられなくなったのです。
私のメルマガやサイトでは少食を推薦する記事を多く紹介しており、「少ししか食べない」のは体に良いイメージがあります。
しかし熊谷教授は、「少食が寿命を延ばす」と考えることについては異を唱えています。
年齢を重ねての「控える」食事が必ずしも正しいとは限らない、として、次のように主張しているのです。
生活習慣病予防として、「食事の量を控える。カロリーを控える。肉や油脂を控える」という、「控える食事」があたかも老化予防に効果があるように受け止められています。
しかし、それを証明する日本人を被験者とした科学データは、実はありません。
我々の研究では、「控える食事」には、むしろ老化を進める可能性があることがわかってきました。
「とにかく少なく食べればいい」というのはちょっと違うぞ、ということです。
熊谷教授が、体の栄養状態を示す指標として最も重視しているのは
血清アルブミン
の値です。
タンパク質は体の再生や修復に不可欠なもの。
血清アルブミンは、血液中を流れるたんぱく質の約60%を占めています。血清アルブミンの値が少ないと、体内のたんぱく質が不足している、と考えられるのです。
臨床医学では3.8g/dl以上あればよい、とされていますが、熊谷教授は50〜60代であれば4.3g/dl以上は必要と主張しています。
(血清アルブミン値は献血でもわかります)
粗食を続けていると、このアルブミンの欠乏リスクが上がってしまいます。
体の修復などに必要な材料が不足してしまうわけです。
次のページでは、熊谷教授が勧める食材を具体的に紹介します。
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