新型栄養失調を防ぐには 肉や卵 魚介類 牛乳に野菜・果物を

年をとってからは積極的に肉を食べましょう 熊谷修教授は牛乳も推薦

前ページからの続きです。

 

熊谷教授の研究のポイントを三つに厳選すると、以下のようになります。

 

1 シニアに必要なのは個別の病気予防の食事ではなく、老化速度を遅らせる食事である

 

2 老化速度を遅らせるには動物性タンパク質と脂肪を毎日摂取することが有効である

 

3 老化速度を遅らせる食事は50歳ごろからの実践がより効果的である

 

 

40代までであれば、生活習慣病を予防するために「控える食べ方」が有効な場合もあります。

 

 

しかし、体内のたんぱく質が減少してくるシニア世代では、糖尿病や高血圧など個々の病気予防を意識するあまり、肉類や油脂類を控えると栄養失調になってしまうのです。

 

 

熊谷教授はこれを「新型栄養失調」と呼んでいます。

 

正しい肉食 五〇歳をすぎたら肉を食べなさい!
正しい肉食 五〇歳をすぎたら肉を食べなさい!

 

それでは、新型栄養失調を防ぎ、老化を遅らせる食事とはどのようなものなのでしょうか?

 

熊谷教授は

 

 

肉類 卵 牛乳 油脂類

 

 

を積極的にとる食生活としています。

 

熊谷教授は「老化予防にいちばんよい食材は肉類」と断言していて、50〜60代は75〜85g、70歳以上は60〜70gの肉を毎日摂取するよう勧めているのです。

 

 

鶏、豚、羊、牛など、いろんな肉を楽しみながら食べるのもポイントです。

 

 

ちなみに良質のたんぱく質として挙げられることの多い大豆食品は、肉と比べるとメチオニン(必須アミノ酸のひとつ)が不足しているため、メインとするにはイマイチ、という評価です。

 

 

その他おすすめ食品の推奨量(一日あたり)は

 

魚介類 50〜60代は95g 70歳以上は80g

 

牛乳 50歳以上なら毎日200ml

 

卵 50歳以上なら毎日1個

 

です。

 

牛乳が入っているのは注目点ではないでしょうか?

 

 

熊谷教授は、牛乳は無脂肪や低脂肪ではなく、成分無調整牛乳が良い、としています。乳脂肪はとても質のよい脂肪だからです。

 

 

 

熊谷教授が作成した「食べるべき食品チェックシート」には、肉類 卵 牛乳 油脂類に、

 

 

魚介類 大豆・大豆製品 緑黄色野菜 海藻 芋類 果物

 

 

を加えた10種類が挙げられています。

 

主食となる炭水化物がないのは、主食は食べる前提だからです。

 

推奨量は

 

・50〜60代でご飯なら一食210グラム
・70歳以上で一食150グラム

 

です。

 

 

あなたが50歳以上なら、熊谷教授が推薦する食生活を少し意識してみてはいかがでしょうか。

 

 

また、あなたの周囲に該当する年齢の方がいるなら、上記の注意点を教えてあげて下さい。

 

冒頭で紹介した「最速おばあちゃん」守田さんほどでなくとも、元気で過ごす助けになるのではないでしょうか。

 

 

さらに詳しくは、ソースである「kotoba」をご覧下さい。

 

kotoba (コトバ) 2014年 04月号 [雑誌]
kotoba (コトバ) 2014年 04月号 [雑誌]

 

この記事は季刊誌「kotoba」No.15 2014年春号88〜93ページを参考にしました。

 

 

・・・と、ここまで書いたところで、何かと議論が対立する牛乳についての追記です。

 

 

ヤフーニュースにこんな記事がありました。

 

牛乳の飲み過ぎは健康に悪い?スウェーデン研究
https://goo.gl/YcRi64

 

 

一日三杯以上の牛乳を飲む女性は、一日一杯未満の人と比べて

 

 

死亡率は90%、股関節の骨折リスクは60%、骨折全般リスクは15%

 

 

上がるそうです。

 

このリスク上昇は女性に特に顕著で、男性では死亡率の差は比較的小さかったそうです。

 

 

熊谷教授が牛乳を推薦する一方で、この記事。健康情報を判断するってのは難しいですね・・・。

 

 

 

 

※このサイトは作成ソフトSIRIUS(上位版)で作りました!^^

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