卵の様々な健康効果まとめ 循環器 糖尿病 認知症
卵を語る際につきものだった「血中コレステロール上昇」とは、全くの無関係であるとの評価に変わったのです。
それどころか、循環器系の疾患を防ぐなど、さまざまな健康効果も明らかになっています。
「コレステロールを気にしなくていい」よりも、もっと積極的に食べる理由が卵にはあるのです。
関連する研究結果などを以下にまとめてみます。
(このコンテンツは雑誌「わかさ」2015年10月号を参考にしています)
卵を食べても血中コレステロールには影響しない
まずは、いまさらの感がありますが、コレステロールの件を。
健康な人であれば、食事で摂取したコレステロールは、血中コレステロール値に影響を及ぼさない。
のは、確定事項として認識して問題ありません。
厚生労働省が定めてきた、日本人の食事摂取基準からコレステロールの項目が無くなりました。
つまり、卵をたくさん食べても、心臓病や脳卒中の心配をする必要はない、というわけです。
・・・というよりも、日米で発表された17の論文(対象者は約23万人)を検討したところ、一日一個以上卵を食べる人は脳出血のリスクが25%低いことがわかっています。
卵を食べると、むしろ脳卒中を防げるというわけです。
卵と糖尿病の関連
さらに、東フィンランド大学がこんな研究結果を発表しています。
42〜60際の男性2332人を対象に、約19年間の追跡調査を行いました。
対象者の食生活と病気の関連を分析したところ、一週間に卵を四個ほど食べていた人は、週に一個程度の人と比べて糖尿病の発症率が38%も低かったのです。
卵は糖尿病予防にも効果か期待できるのです。
ただし、ひとつ注意点があります。
すでに糖尿病を発症している人には、卵の多食は勧められません。
上で紹介した17の論文を検討した調査には、糖尿病の人を対象にした研究結果もあります。
それによると、卵の摂取量が多い人(一日一個以上)は、少ない人(週一個未満)より心臓病のリスクが54%も増加したのです。
糖尿病の人が、「卵は糖尿病リスクを下げるから」と卵をたくさん食べるのは間違いと言えるようです。
(ただし、卵を食べても血糖値の上昇を心配する必要はありません)
卵は認知症対策にも有効
卵がイケてるという研究結果をもうひとつ。
米国ボストン大学が1400人を対象に、食事内容の調査や記憶力テスト、MRI検査などを行いました。
その結果、卵をよく食べる人は脳の老化速度が遅く、認知症にもなりにくいことがわかりました。
これは卵黄に含まれているコリンという成分が、記憶や学習にかかわる神経伝達物質のアセチルコリンに変わり、脳の機能を維持したからと考えられています。
私のメルマガでも何度か紹介したように、世界的ご長寿さんは卵をたくさん食べていました。
認知症を防ぎ、脳の機能を維持するのであれば、卵が長寿の助けになるのも理解できます。
高齢化が進む日本では、卵は注目される食品になるかもしれませんね。
卵を食べる際の注意点 白身のアビジン
ところで卵を生食する場合、白身のアビジンが黄身のビオチンの吸収を阻害する、という弊害があることもお知らせしました。
ビオチンは皮膚や毛髪の生成を助けるので、不足すると肌が荒れたり、抜け毛が多くなります。
「生の白身はヤバイかな?」と考えている方も多いかもしれません。
これについて、京都女子大学の八田 一(はった はじめ)教授は、
ビオチンは腸内細菌からも作られるため、一日二個程度の卵を毎日食べてもビオチン不足になる恐れはまずない。
としています。
アビジンによるビオチン不足は、白身だけを毎日10個以上、長期間食べ続けるといった、特殊なケースでしか起こりえないと考えられます。
これらを考慮して、八田教授は「健康な人なら、卵は一日二個食べるのが妥当」としています。
いかがでしょうか?
一日二個であれば、習慣にするのもそれほど難しくないはずです。
何より値段が安いのがうれしいところ。
卵を敬遠していたあなたは、これまでより少し多めに食べても良いのではないでしょうか?
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