さすがに健康に無頓着では主観的健康感も上がりません

主観的健康感を上げるには努力が必要ではないでしょうか

私のメルマガでは、「いかがお過ごしでしょうか?」のご挨拶から始めるのがお約束になっていました。

 

 

これに対し、「元気(健康)です!」とのお答えはどれくらい返ってくるのでしょうか?

 

 

2013年にOECD統計によると、「お元気ですか?」の問いに対して、「私は健康です!」と答えるのは、日本人ではわずか3割ほどなのだそうです。

 

 

対してアメリカやカナダ人は約9割、イギリスやスウェーデンでは8割の人が「健康です」と答えるのだとか。

 

 

自分の健康状態を主観的に自己評価することを、主観的健康感と呼びます。

 

 

これに対し、検査や診察などで医学的に示される健康度は客観的健康度と呼び、いわゆる一般の健康トピックはこちらが圧倒的に多いですね。

 

 

「自分は健康だ!」と感じるほど主観的健康感は高くなり、高いほど病気や死亡率が少ないのだそうです。

 

 

2014年に発表された、2万3千人を対象にした死亡統計では、主観的健康感が低い人は80歳でほとんど死亡していますが、高い人は半数が生存しています。

 

(参考文献:Schnittker J, Bacak V:The increasing predictive validity of self-rated health.2014)

 

 

また、6921人を9年間調査したところ、主観的健康感が「よくない」と答えた人は、「よい」と答え人に比べて男性で2倍、女性で5倍も死亡率が高く、循環器系疾患やがんには2〜6倍もかかりやすかったのです。

 

 

さらには、「寿命の回数券」と呼ばれる「テロメア」も、ストレスにより短くなってしまうそうです。

 

 

昔から「病は気から」といわれるように、過度なストレスや自分の体に対するネガティブなイメージは、神経内分泌系を介して有害な作用が引き起こされると考えられます。

 

 

がんなど重篤な病気にかかると、病気そのものよりも、病気からくるストレスで体が弱ってしまう、とはよく聞く話です。

 

 

残念ながら、まさにこのケースと考えられる訃報がありました。

 

告知が死期早めた? 「せめて秋まで…」壮絶がん死の今井雅之さん 願い届かず
http://news.livedoor.com/article/detail/10172808/

 

 

一部引用させて頂きます。

 

芸能人のがん闘病に関する著書もある芸能評論家の肥留間正明氏は「あの会見で、今井さんは、言葉ではまだ闘うといっていたが、目に勢いがなかった」と話す。

 

「告知することがいいとは限らない。闘病する気持ちがあるとはいえ、告知されたことで知らないうちに気落ちし、死期を早めてしまう可能性すらある。闘うことが本当に難しい」とも。

 

 

「石原裕次郎さんは告知されていなかった。だから、最後までファンの前では石原裕次郎でいられた。漫画家の手塚治虫さんもそう。最後まで仕事を続けることができたんです」と肥留間氏。

 

 

「一方、余命半年と宣告されたタレントの清水クーコさんは『死にたくない』と泣きながら亡くなった。歌手の出門英さんも告知された途端、今までの元気をすっかり失ってしまった」と説明する。

 

 

告知をする・しないは人それぞれに事情や考え方があり、これが正しい、といった答えはおそらく出ません。

 

主観的健康感の観点からは、告知しないほうが正しいのかもしれません。

 

 

重い病気の場合は特殊なケースとして、いわゆる普通の人が主観的健康感を上げるにはどうすれば良いのでしょうか?

 

私としては、

 

 

ある程度の努力が必要

 

 

と考えます。

 

健康に対する自信、とも言い換えられるかもしれません。

 

 

これだけ健康情報があふれている昨今、タバコを吸い、運動は全くしないのに暴飲暴食では、「自分は健康だ!」などと思いこむのも無理なはずです。

 

 

対して、

 

 

・食事の内容や量に気を配る
・機会をみて体を動かすよう心がける
・ストレスは可能な限り発散させる
・必要ならサプリメントも適宜使う

 

 

といったことを日頃から少しずつでも心がけていれば、「自分は健康だ」と思える根拠というか、自信みたいなものが増えていくと思うのです。

 

おのずと、主観的健康感も上がっていくはずです。体型や容貌など、外見にも違いが表れてくるでしょう。

 

 

プロスポーツ選手やアスリートが日頃行う「練習」「トレーニング」みたいなものではないでしょうか。

 

日頃の練習(健康習慣)の積み重ねが、良いパフォーマンス(健康体)を生み出すわけです。

 

 

健康に気をつける→主観的健康感が上がる→ますます健康になる→さらに自信がつく・・・

 

 

と、好循環が起きるわけですね。

 

 

ここで、疑問が起きた方もいるのではないでしょうか。

 

 

最初に「日本人の主観的健康感は低い」とお知らせしました。一方で日本は世界的に見て長寿国であり、矛盾してるように思えます。

 

 

実は冒頭のOECDの統計によると、日本は人口あたりの病床数の多さと入院期間の長さが世界一なのだそうです。

 

 

これはつまり、

 

 

長生きはするけど病人が多く、バリバリ元気という人は少なめ

 

 

ということを意味し、主観的健康感の低さと符合しているわけです。

 

実際に、病院の混雑ぶりはいまさら言うまでもありません。

 

 

高齢化が進む日本で、加齢に伴い通院する人が増えるのはある程度仕方ないとは思いますが、主観的健康感を上げる工夫がもう少しあっても良いのではないでしょうか。

 

 

お年寄りのための筋トレスペースをもう少し増やすとか。

 

 

ちょっと古い記事ですが。

 

茨城県大洋村プロジェクトとは?
http://www.twr.jp/case/municipality/1996/04/01/458.html

 

筋トレで寝たきりを防げ〜茨城県大洋村の試み〜
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku2001/0110-5.html

 

 

医療費の増大も問題になっています。

 

主観的健康感を上げる取り組みは、個人単位だけでなく、国ぐるみの運動としても有意義なはずです。

 

栄養と料理 2015年 06 月号 [雑誌]108〜111ページを参考にしました

 

 

 

 

※このサイトは作成ソフトSIRIUS(上位版)で作りました!^^

関連ページ

小林弘幸教授 怒り・イライラを感じたら
小林弘幸教授は怒り・イライラしがちでした それが健康を損ねると理解してからはニコニコ・ゆっくり話すを心がけ・・・

 
メールフォーム 英検1級合格体験談 健康への試行錯誤(本館)